「まちラボ」って何するところ?「ササハピ」って一体?みんなの疑問を「ササハタハツまちラボ」に直球質問!

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今年7月20日に発表され、
9月25日のササハタハツ会議でも伝えられた
「ササハタハツまちラボ(以下、まちラボ)」の創設。
【まちラボ】がササハタハツのまちづくりにおいて
どのような役割を担い、どんな未来を目指しているのか、
【まちラボ】を共同で運営している
渋谷区、京王電鉄、渋谷未来デザインにお話を聞きました。
また、同じく9月25日に発表された
「ササハタハツピープルまちづくりサポート(以下、ササハピ)」事業
についても聞いてきました。

 

2020年7月【まちラボ】始動!

(写真左より)各企業・団体の代表者として今回の取材に協力いただいた渋谷未来デザイン・宮島義隆さん、渋谷区まちづくり第一課・小林周平さん、京王電鉄・圖子恵太さん

(写真左より)各企業・団体の代表者として今回の取材に協力いただいた渋谷未来デザイン・宮島義隆さん、渋谷区まちづくり第一課・小林周平さん、京王電鉄・圖子恵太さん

ササハタハツエリアでの暮らしの質の向上を目的とした新しいまちづくり共創プラットフォーム【まちラボ】。先日のササハタハツ会議では、「これまでのセッションやワークショップ、ササハタハツ会議などから生まれてくるプロジェクトをはじめとした市民活動を引き続きサポートしていくための組織」と説明がありました。

まずは立ち上げに至った経緯と、今後の展望について伺いました。

ササハタハツ新聞
渋谷区㏋で掲載されている「ササハタハツピープルまちづくりサポート(ササハピ)の募集について」には、【まちラボ】の設立に関して2019年度のセッションを振り返り、「こういったサポートを渋谷区だけで行い続けていくというのにはどうしても限界があります。」と書かれています(※1)。どのような場面で「限界」を感じられたのでしょうか。

渋谷区・小林さん
渋谷区単独で3年間ササハタハツまちづくりを推進してくる中で、以下のような課題を感じておりました。
・プロジェクトのアイデアがなかなか発展していかない
・色々なプロジェクト案はあるが、実行段階で頓挫してしまう
・プロジェクトが継続して実施できない
こうした状況の中、プロジェクト支援を継続して行っていけるようなプラットフォームを構築するなど、プロジェクトの持続可能性を高めていくことのできる支援を、経験やノウハウを有する民間企業・専門家と知恵を出し合いながら進めていく必要性を強く感じていました。

ササハタハツ新聞
これまでのまちづくりで抱えていた課題を解決するためのササハタハツエリアのまちづくり共創プラットフォームとして、まちラボを設立したのですね。

【まちラボ活動指針】

 まちラボ設立プレスリリースより

まちラボ設立プレスリリースより

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ササハタハツ新聞
では京王電鉄にお伺いします。これまでどのようなまちづくり支援活動をされ、その実践経験を【まちラボ】の活動でどう活かしたいとお考えでしょうか。

京王電鉄・圖子さん
弊社では沿線の自然環境保全活動として年に1回「京王クリーンキャンペーン」という清掃活動や、毎年11月に京王駅伝フェスティバルというスポーツイベントを開催し、沿線住民の方々を集めたイベントを定期的に開催しています。(※本年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止)
沿線とひとを結ぶイベントを通して当社沿線が活性化し、「住んでもらえる、選んでもらえる沿線」づくりを推進しています。ササハタハツエリアにおいてもまちラボの活動を通じて、このまちが活性化するよう取り組んでまいります

ササハタハツ新聞
京王電鉄が持つ沿線の活性化に関する見識がササハタハツのまちづくりにも良い影響を与えてくれそうですね。
では次に渋谷未来デザインにお伺いします。これまで取り組まれてきた様々な産官学連携のプロジェクトの実践経験は、【まちラボ】ではどのように活かされるでしょうか?

渋谷未来デザイン・宮島さん
渋谷未来デザインでは、これまでも公共空間を活用した社会実験や政策提言を数多く行ってきました。その実践経験を活かし、街中の空間をアクティブに活用した地域主体のチャレンジを支援していきたいと思います

ササハタハツ新聞
渋谷区・京王電鉄・渋谷未来デザインの3者が協力することで、これまでの課題にしっかりとアプローチできそうに感じます。
次に今後の展望についてお伺いします。【まちラボ】はササハタハツエリアにとってどんな役割を担っていきたいとお考えですか。

渋谷区・小林さん
地域、行政、企業や大学など、ササハタハツエリアに関わる多様な主体が協力してまちづくりを進めていくためのハブとなり、それぞれの視点を取り入れ、ササハタハツを住んでいる、働いている、訪れる人それぞれが愛着を持てる多様性の満ちたまちにしていきたいと思います。

 

【まちラボ】が行っていく事業とは?

「ササハタハツまちラボ設立プレスリリース」では、以下の5つが実施事業として提唱されています。
(1)コミュニティ活動支援・運営事業 これまでに開催したフューチャーセッションで生まれたプロジェクト等の実装に向けた支援や渋谷区が 主催するササハタハツ会議との連携を行います。
(2) 官民連携事業 玉川上水旧水路緑道と水道道路を軸とした公共空間利活用の検討及びそれらの動向を踏まえて エリアビジョンの策定を行います。
(3) 情報発信事業 ササハタハツまちラボや地域の活動をエリア内外に広く発信します。
(4) まちラボの持続的な収益確保を前提とした法人化に向けた検討 まちラボが持続可能な法人組織として持続的に機能するための人財・資金を確保する体制を構築 します。
(5) その他ササハタハツまちづくりを推進するために必要と認められる事項

このうち(1)にあたる事業として、ササハタハツで活動する方の主体的な取組みを応援する【ササハピ】が立ち上げられました。

 

プロジェクトやコミュニティを育て、支援する【ササハピ】

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【ササハピ】のキービジュアル

【ササハピ】には「登録」と「認定」という2つの制度があります。
「登録」はプロジェクト内容・情報発信・周知の相談ができ、「認定」は「登録」で受けられる支援のほかに、金銭面での支援も受けられます。いずれの制度もプロジェクトの審査があり9月25日(金)から公募が開始。特に「認定」は公募期間が10月22日(木)までとなっていますので、興味のある方は手続きをお急ぎください!

【ササハピ】の詳細は以下もご覧ください。
「渋谷区㏋ ササハタハツまちづくり」(募集要項や応募用紙がダウンロードできます)
「ササハタハツピープルまちづくりサポート(ササハピ)の募集について」(PDF)

また、渋谷区まちづくり第一課では【ササハピ】に関する相談も受け付けているそうです。

問い合わせ先
〒150-8010 東京都渋谷区宇田川町1-1
渋谷区役所12階まちづくり第一課 ササハタハツまちラボ事務局
電話番号:03-3463-2947
問い合わせ時間:平日9時~17時
E-Mail:sec-machi1suishin@shibuya.tokyo

 

【ササハピ】についても【まちラボ】の皆さんにお話を聞きました。
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ササハタハツ新聞
まずは「登録」「認定」制度についてお伺いします。
支援内容に「活動の実現に向けた各種相談」(※2)とありますが、具体的にどのような支援策をお考えでしょうか。

渋谷区・小林さん
「登録」もしくは「認定」されたプロジェクトのリーダーを対象とした定期会合などで、まちづくりの専門家によるアドバイスを受けることができます。また、プロジェクトの開催場所として公共空間を使用する際の行政手続きなどのサポートを受けていただくことでプロジェクトのスムーズな推進を行っていただけます。

ササハタハツ新聞
支援策の中にはこれまでのセッションで「まちラボに助けてもらいたいこと」として上がっていたものも採用されていますね。これはプロジェクトを進める方々にとって嬉しいポイントではないでしょうか。
次に「活動に関する情報発信・周知の相談」とありますが、現段階で考えている「情報発信・周知」の方法・媒体としてどのような企画をお考えですか。

渋谷未来デザイン・宮島さん
【まちラボ】の自社媒体⦅ホームページ(11月頃設立予定)やフェイスブック⦆をはじめ、ピアッザ等の各種メディアを通した情報発信・周知の方法をご提案させていただきます。また、ササハタハツ新聞さんとも連携させていただければ嬉しいです。

ササハタハツ新聞
ありがとうございます!
では、「登録」されたプロジェクトが、活動する中で必要な経費が発生する可能性が生じた場合、都度「認定」プロジェクトになることの相談は可能なのでしょうか。

京王電鉄・圖子さん
「認定」プロジェクトの募集は、今年度は9月25日~10月22日までの一度限りとなっております。この期間にご応募いただけなかった方や今回の審査に落選されてしまった方につきましては、「登録」プロジェクトとしてご活動いただけることで、「認定」プロジェクトとのマッチングや意見交換の場を設けるなど適宜サポートさせていただきます。

ササハタハツ新聞
なるほど。後から「認定」プロジェクトになることは難しくても、似た目的を持って活動している「認定」プロジェクトとコラボレーションの機会や、共感してもらえた「認定」プロジェクトに自分たちのやりたいことを取り入れてもらうことはできるかもしれませんね。
最後に、玉川上水旧水路緑道で進められる予定の「388FARM(ササハタハツファーム)」との連携についてお聞かせください。

渋谷区・小林さん
「388 FARM」については、緑道整備の所管である公園課が中心となって意見集約を図ってまいりますが、まちラボとしても地域の方やプロジェクトリーダーから得られた意見は公園課に提案してまいります。

 

これまでの経験を活かし創設された
【まちラボ】と
初の事業である【ササハピ】。
ササハタハツまちづくりの
新たな起爆剤となりそうです。

 

 

※1 「渋谷区㏋ ササハタハツまちづくり」に掲載されている「ササハタハツピープルまちづくりサポート(ササハピ)の募集について」(PDF)の8ページ目に記載あり

※2 「ササハタハツピープルまちづくりサポート(ササハピ)の募集について」(PDF)の3・4ページ目に記載あり

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