ササハタハツエリア内のお散歩コースを
紹介する【ぶらっとササハタハツ散歩】。
2017年よりスタートした
「ササハタハツまちづくりフューチャーセッション」を通じて
発見された「街の魅力」を紹介する記事で、
散歩で渋谷の魅力を再発見するWEBメディア
『シブヤ散歩新聞』内で2018年に
『ササハタハツ散歩』シリーズとして
掲載されたものです。
取材&掲載から2年が経った今も
変わらずお楽しみいただけるお散歩コースも多数。
ササハタハツ歴の長い方も、そうでない方も、
【ぶらっとササハタハツ散歩】を通じて
エリア内の新たな魅力を見つけていただけたら
うれしいです!
※この記事に掲載されている内容はすべて2018年3月時点のものです。現在は変わっている箇所もあることをご了承ください。
笹塚駅から歩いて数分の所にある笹塚観音通り商店街。
その名のとおり、商店街には観音様が祀られています。そして商店街の横には【ぶらっとササハタハツ散歩Vol.1】でも取り上げた「玉川上水旧水路緑道」がありますが、ここでは渋谷区内の他の緑道と違って水の流れを見る事が出来るのです。今回は観音様や水の恩恵を受けるこのエリアの魅力をご紹介します。
観音様と共にある笹塚観音通り商店街
京王線笹塚駅から南側に歩いてすぐの所に、観音様が祀られている「笹塚観音通り商店街」があります。
ここの観音様、実はとってもすごいエピソードをお持ちなのです。
それは昭和20年、第二次世界大戦の東京大空襲で辺り一面は焼け野原になってしまった時の事。当然観音様も焼失してしまっただろうと思われていたそうですが、なんと瓦礫の中からほぼ無傷で発見されたのだとか。
普段はガラス扉の中に祀られていますが毎月18日に御開帳になります。是非ご利益にあずかりたい!と拝みに行ってきました。
—商店街を少し歩くと旗が見えてきました。
旗の奥にあるのは観音会館。ここの一角に観音様が祀られています。
いつからこの地で見守られているかは定かではないそうですが、お姿を拝見する限りではかなり古いと思われます。
地元の方にとっては、戦争という大きな苦難を共に乗り越えた観音様。その存在は多くの人にとって生きる希望となったはずです。どんなに勇気づけられ、心強かったことでしょう。
過去には溶けたろうそくの形が観音様のお姿そっくりになったこともあるのだとか。またまたすごいエピソードに、人知を超えたなにかを感じずにはいられません! そんな高ぶった気持ちのままお賽銭を入れ、手を合わせると――次第に心が落ち着いた気がします…。
渋谷区内で、「玉川上水」の水の流れが見えるのはここだけ
商店街を越えるとその先には「玉川上水旧水路」があります。
ここは「開渠(かいきょ)」という、水路の上が塞がれていない区間。渋谷区内では、代々木三丁目から笹塚一丁目まで続いている「玉川上水旧水路跡」ですが、開渠になっているのは、この辺りだけなんですよ~。
渋谷区、しかも笹塚という賑わいのある街の駅の近くで、こんなにも牧歌的な雰囲気を楽しめるのはちょっと贅沢な気分になります。かつてはこういう風景がずっと続いていたのでしょうか。
この開渠部分は東京都の歴史環境保全地域にも指定されています。
見ているだけで癒されるこの風景、残したくなるのもわかりますね。
笹塚駅に近づくと、他の緑道と同じように「暗渠(あんきょ)」という水路が地下にある区間になります。その上は道になっていて、歩くことができます。
この道をたどっていくと――
かつて「南ドンドン橋」という橋があった場所を示す石碑を見つけられます。
京王線の高架下近くにあるこの石碑。今は人や車の往来が激しく、かつて水が流れていたという面影はまったくありませんが、石碑のお陰で名残を感じることができますね。
今回はここでお散歩終了です。この地で大切に受け継がれ、悠久を思い起させる魅力的なスポットがたくさんあったこのエリア。かつての人々が大切にしてきた想いをよりよく継承していけたら――そんなことを思ったお散歩道でした。
googleマップの仕様上、記事内のお散歩ルートと違う箇所もございます。
詳細はルート上のアルファベットマークをクリック(またはタップ)し、説明欄をご覧ください
玉川上水旧水路跡である「緑道(玉川上水旧水路緑道)」は
ササハタハツを巡るお散歩コースにぴったりです。
こちらでご紹介する以外の記事が気になった方は
『シブヤ散歩新聞』のTOPページ
をご訪問いただき、
「ササハタハツ散歩」と検索してみてください。