ササハタハツ新聞はササハタハツの粋な情報を発信するWEBマガジンです。

緑道整備のコンセプトプラン発表! 地域の交流を「育てる」場に⁉【2020年度「第1回ササハタハツ会議」レポート】

2017年から進められてきたササハタハツ地区の
まちづくりを考える
「ササハタハツまちづくりフューチャーセッション」。
そして玉川上水旧水路緑道(以下緑道)の
再整備に向けてのワークショップ。
2020年度はこれら2つの動きを合わせて
「ササハタハツ会議」として開催されて
いくことに。6月30日(火)に行われた
第1回「ササハタハツ会議」の様子を
レポートします。

2会場に約40名、オンラインでも約30名が参加

DSC05556_R1

第1回「ササハタハツ会議」のメインテーマは「玉川上水旧水路緑道の整備について」

会場の混雑を避けるため会場参加は笹塚駅前区民施設と地域交流センター西原の2カ所、さらには初の試みとなるオンライン参加も可能に。

メイン会場となる笹塚駅前区民施設には約30名、地域交流センター西原には約10名、オンラインには約30名の参加者が集まりました。

冒頭はまちづくり第一課長の齋藤勇さんがあいさつ。

昨年度は「ササハタハツまちラボフューチャーセッション」、「緑道ワークショップ」という形で進めてきたそれぞれの取り組みですが、3月に予定していたプログラムが、新型コロナウイルス感染拡大防止のためできなくなってしまったこともあり、今年度「ササハタハツ会議」として新たな形でリスタートしていきたいと述べました。

 

続いて【第1部】では「緑道ワークショップ」、「ササハタハツまちラボフューチャーセッション」それぞれの昨年度の取り組みを振り返り。

「緑道ワークショップ」は昨年度2回開催され、第1回「緑道の魅力を発見・共有する」では実際に参加者が緑道を歩き、各自が発見した魅力を地図に描きこんで共有するワークを。

第2回「継続して活動する“仲間”をふやす」では、会の最後に、仲間を増やすために自分ができることを参加者ひとりひとりが宣言しました。

すでに緑道で仲間を増やす活動を行っているワークショップ参加者として、初台まちづくり協議会(※1)の清水伸子さんが、第二会場の地域交流センター西原よりこれまでの取り組みを紹介しました。
清水さんはワークショップでの宣言通り、初台まちづくり協議会の活動をお知らせする紙の新聞『HatsuMachiNews』を今年4月に発行。

また、初台まちづくり協議会のFacebookグループを立ち上げ、自分たちの活動の広報だけでなく、情報のプラットフォームとして、まちづくりに関する情報も投稿しています。

「ササハタハツ会議」は意見収集とプロジェクト推進の場に

「ササハタハツまちラボフューチャーセッション」についても昨年度の取り組みが紹介されました。(※2)

1月に行われた第5回のセッションでは企画発表をしたいくつかのプロジェクトが2月から3月にかけてイベントの開催を予定していましたが、すべて中止・延期に。

そんな中、オンラインイベントに挑戦した『ササハタハツまち遺産探検隊』(※3)の活動を、ササハタハツまち遺産探検隊の運営メンバーでありササハタハツ新聞のスタッフでもある古川が報告しました。

DSC05584_R1

渋谷区の保護者有志によるオンライン講座を集めたイベント『渋谷発 おうちdeワクワクこどもの日』のいち講座として開催したもので、13組の小学生親子とともにGoogleマップを使って笹塚の街を探検。

オンラインということで広島に住む小学生も参加できるなど、より多くの人に参加してもらうことが可能になりました。次回は幡ヶ谷をテーマにしたオンラインイベントを予定しています。

 

【第1部】の最後には今年度の進め方が共有されました。
目的は地域に愛され、世界に誇れるシーンが街にどんどん生まれる進め方をしていくこと。

「ササハタハツ会議」は
1 緑道整備の検討状況の共有や意見収集の場
2 地域の自発的なプロジェクトを共有し、さらに深めて仲間づくりしていく場
3 エリアビジョンに反映する意見収集の場
として機能していくことが伝えられました。

 

ネーミング案は「388FARM(ササハタハツファーム)」

【第2部】では、いよいよ緑道再整備のコンセプトプランが発表に。

発表に先立って長谷部健渋谷区長が挨拶。

地域コミュニティが根付き、発展していくことがササハタハツエリアの発展の大きな原動力になると考えていることが改めて伝えられました。

緑道再整備の建築デザインを担当するのは、フランス・パリを拠点に活躍する建築家の田根剛さん(※4)

パリより田根さんがオンラインで登場し、自身がこれまでに手がけた建築物、物事・場所の歴史を考古学的に掘り下げて「記憶から未来を作る」という建築への考え方を紹介していただきました。

玉川上水の歴史を掘り下げ、田根さんが導き出したコンセプトプランは「農園」

農園で収穫した作物をシェアするだけでなく、作物を販売するマーケットを行ったり、クッキングクラスを開催したり、みんなで食事する会を開いたりすることで、さまざまなコミュニティやコミュニケーションを生み出すことにつながるということでした。

 

次に長谷部区長からは、田根さんより説明のあった緑道のコンセプトプランに合わせ、「388FARM(ササハタハツファーム)」というネーミング案が発表されました。

「FARM」は「育成の場」という意味で使われることもあることから、ササハタハツから新たなものが育って発信されていくようにという思いも込められているそうです。

DSC05603-2

参加者からの率直な意見に田根さんが回答

休憩を挟んだ後、笹塚会場、西原会場、オンラインそれぞれでワークショップを実施。

テーマは田根さんのコンセプトプランを聞いて感じたこと、思いついたアイデア、質問を共有すること。

以下、参加者から出た意見、質問と田根さんからの回答の一部をご紹介します。

参加者
新宿に近く、通勤をする人も多いエリアで農園というコンセプトに違和感がある
田根さん
ササハタハツは地域ごとにキャラクターが異なる。それぞれの地域でそれぞれの特性を持ったコミュニティや食のあり方を伝えていけないかと考えている。そこから考えたのは、緑道で人の流れを作るのではなく憩いの場を作れないかというもの。新宿に近いところではお茶が飲めたり、イベントを行えたりするような場を作り、単なる通勤路ではなく、緑や食にあふれる道にできたら。

参加者
農園が開放されていると野菜泥棒が出るのではないか?
田根さん
開放するか閉鎖するかは使い方によるのではないか。ただ、通りがかった人が食べてしまうことを問題だと捉えるのか、それもひとつのコミュニティと捉えるのかは、地域ごとに考えていけないだろうか。あまり厳しくルールばかりを作るよりは地域に還元できるしくみを作っていきたい。

時間の都合で田根さんがオンラインを退出した後も、渋谷区に向けての質問などが続き、緑道の再整備についての関心の高さがうかがえました。

 

 

次回のササハタハツ会議は9月ごろに開催予定です。
田根さんからのコンセプトプランも
より具体的に深められる予定です。
ササハタハツエリアや緑道に関心のある方だけでなく、
「農園」というワードが気になる方や、
建築家・田根剛さんに興味がある方も、
ぜひ一度参加してみてください。
新たなコミュニティとのつながりが
できるかもしれません。

 

 

※1 初台まちづくり協議会の成り立ちや活動内容については過去の記事をご参照ください。http://shhfan.com/hatsudai-tyokaitomatikyou.html/

※2 昨年度開催されたセッションについてはこちらをご覧ください。
第1回セッションレポート http://shhfan.com/shh-session01.html/
第2回セッションレポート http://shhfan.com/shh-session02.html/
第3回セッションレポート http://shhfan.com/shh-session03.html/
第4回セッションレポート http://shhfan.com/shh-session04.html/
第5回セッションレポート http://shhfan.com/shh-session05.html/

※3 ササハタハツまち遺産探検隊のプロジェクトについては過去の記事をご参照ください。http://shhfan.com/2019pj2.html/

※4 1979年東京生まれ。「エストニア国立博物館」(2016年)、「弘前れんが倉庫美術館」(2020年)などを手がける。「新国立競技場・古墳スタジアム(案)」(2012年)も話題に。

Share (facebook)