各プロジェクトの新たな動きが続々と登場!【2019年度「第五回ササハタハツ(仮称)まちラボフューチャーセッション」レポート】

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2017年より渋谷区まちづくり課主催で行われている
「ササハタハツまちづくりフューチャーセッション」
今年度5回目となるセッションが
2020年1月24日(金)14:00~17:00に
笹塚駅前区民施設で開催されました。

はじめに

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最初に、まちづくり課長齋藤勇さんがあいさつし、2019年夏にJ-WAVEのラジオ番組でササハタハツの取り組みがクローズアップされたことや今年度のセッションやプロジェクトに複数の企業などから「参加してみたい」という問い合わせがあったことが紹介されました。ササハタハツプロジェクトに注目が集まっていることがわかりました。

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同課の真柴さんからは、今年度の『まちラボセッション』のロードマップの振り返り、当日発表されるプロジェクトの紹介がありました。
また次年度以降、まちラボが掲げるササハタハツエリアの将来ビジョンとして、「ササハタハツ民が誇れ、拠り所となるビジョン」を策定していくことを説明し、将来像である「 (仮題)最先端の田舎暮らし」について意見を頂きたいと話がありました。

企画プレゼンテーション
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昨年12月に企画検討会議を開催した4組のチームのほか、「ぜひササハタハツのセッションで自分たちのプロジェクトを発表したい!」と急遽参加の申し込みがあったASOBOプロジェクトを含め、合計10組のプロジェクトが自分たちの企画を発表しました。発表を聞く人たちは、感想やアドバイス、「こんな形で関わりたい」といったことをフィードバックシートに記入。このシートは後日、プロジェクトリーダーに共有されました。

1.インクルーシブ※1運動場プロジェクト

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12月の企画検討会議を経て『インクルーシブ運動会』から『インクルーシブ運動場』にプロジェクト名を変更。障がい者がまちづくりに参加することの重要性、電動車いすやリハビリ機器を使うことで、重度の身体障がいを持つ人も体を動かす経験ができるという事例が紹介されました。その第一歩として、福祉機器等も活用して誰もが楽しく体を動かせる場を、3月21日(土)10:00~15:00に代々木緑道で開催するという話がありました。

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福祉機器のひとつとして『e-arm(イーアーム)』という軽い力で動かせる手動レバー式の車いすが展示され、実際に体験できる場が設けられました。まちラボディレクターでもある東京大学の泉山先生から「運動場に名称を変えたことで、スモールステップで始められる機運が感じられた」との講評がありました。

2.幡ヶ谷公衆トイレ活用プロジェクト

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公衆トイレ(水道道路と中野通りの交差点付近にある)を、地域の人に役立つ多目的スペースに改修する渋谷区の事業でもあるプロジェクト。現在は、トイレにギャラリーを併設することや、花壇を設置し、自主管理花壇として地域の中学生と一緒に植物を育てていくことを考えているそうです。

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参加者からは、トイレ整備に関する意見が多く出ましたが、まちづくり課からは、今回のプロジェクトはトイレの活用方法についてを皆様と考えたいという話がありました。今後は、スケジュールなど含めて引き続き検討されるそうです。

3.道路活用検討プロジェクト

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道路を止めて、人と人がつながる新たな場を創出することを目的としています。現在は、これまで2年にわたって実施してきた初台での『おとなりサンデー』を、初台大通り(初台商盛会がある通り)まで広げて開催することが計画されています。すでに参加してくれそうな企業・団体への交渉も行っているほか、道路を止めるにあたって警察署への相談も進めているそうです。

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初台まちづくり協議会の清水さんは、初台大通りでの『おとなりサンデー』で『本の交換会』を企画。愛着のある本を直接次の読み手に譲ることで、本を通じた人と人とのつながりが生まれれば、と考案したそうです。
2月29日(土)14:00~17:00、道路の活用イメージを深めるためのまち歩きを泉山先生と共に行うことが決まっています。

4. 北渋festival(オペラ通りで音楽祭)プロジェクト

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初台・オペラ通りでのイベント開催を目指す北渋festivalプロジェクトは、BGM入りのスライドを披露。プロジェクトの目指すゴールは「表現者(アーティスト)が食べていける街」です。そのために地元のアーティストが活躍でき、地元の人と交流し、収入を得られる仕組み作りが必要。それを実現するきっかけとなるのが『北渋(キタシブ)festival』なのです。

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プロジェクトの起案者は中村さん。『北渋festival』をエリア内の商店街が連携する機会にと考えています。オペラ通り完成が1977年10月10日だったことから、10月10日近辺の日程で開催する構想を練っているそうです。また、メンバーにはプロのデザイナーもいるため、すでにオリジナルグッズも作成。ほかのプロジェクトとも連携して、エリアを盛り上げることができればと考えています。

5.まち遺産探検隊プロジェクト

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「まち歩き」を通じて、建て替えや再開発で変わっていく「街の記憶」や「この街らしさ」を発見し、『まち遺産』として遺していくことを目指すプロジェクトです。まち歩きの主人公は、これから街の担い手になる「子ども」です。大人は「脇役」として街の歴史や由来を伝えたり、子どもの発見を応援したりする役目を担います。『まち遺産』を探すワークショップを通じて、多世代の交流を生むことも一つの目的です。

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現在は、まち遺産探検隊を3月15日(日)10:00~12:00に笹塚で開催することを準備中。地域の中学生にも参加してもらい、その様子を中学生が「ササハタハツ新聞」で記事化することも考えているそうです。地元・笹塚で行われたまち歩きの案内役をした経験がある『笹塚ボウル』の財津さんは「地元の人間にとっては当たり前なことをおもしろがってもらえ、自分にも発見がある」と、このプロジェクトに対する感想を話しました。

6.地域SNSプロジェクト

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地域SNS『ピアッツァ』がセッション当日(1月24日)、「笹塚・幡ヶ谷・初台(ササハタハツ)エリア」でもスタートしました。『ピアッツァ』のサービスを全国展開しているPIAZZA株式会社の志村さんが登壇。「これからのまちづくりはハード面ではなく、コミュニティや人のつながりなどソフト面が重視される。そのコミュニティや人のつながりを活性化するプラットフォームとして地域の方に活用していただきたい」と『ピアッツァ』を導入する意義を話しました。

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使い方は、町内に置かれている掲示板がデジタル化したものと考えるとイメージしやすそうです。すでに導入されている他の地域でも、地域活動を行うグループに活用されており、今回発表を行った各プロジェクトにも、自分たちが開催するイベントの広報や、一緒に活動してくれる人を募集するツールに利用してほしいと訴えていました。

7.ササハタハツマッププロジェクト

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渋谷区観光協会の一つの事業として、ササハタハツエリアの一体型マップが制作されます。制作に協力しているのが、渋谷区観光協会の評議員である『笹塚ボウル』の財津さん。『笹塚ボウル』を訪れるお客さんからも地域のお店情報を聞かれることがよくあることから、すべてのエリア・世代を網羅する形で、おすすめするお店をリサーチしてまとめたいと考えています。

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2019年に京王電鉄と京王不動産が笹塚駅前に宿泊施設をオープンさせました。そちらでは、観光客から周辺の店舗などがわかる案内マップのようなものが欲しいとの声があるそうです。泉山先生からは「Googleマップと連携すると、外国人旅行者も利用しやすく、最新情報もアップデートが簡単になるのでは」との話がありました。

8.緑道でお茶会プロジェクト

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再び『笹塚ボウル』の財津さんが発表しました。現在、緑道(玉川上水旧水路緑道)は再整備に向けて計画が進められています。そちらを区に任せておくのではなく、住民主体で緑道の活用についてビジョンを作ってリサーチを行い、アクションを起こしていくことが大事と考え、そのきっかけになるようなオープンな「お茶会」を緑道で開催していくとのことです。

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このプロジェクトの起案者の1人である渋谷区緑と水・公園課の近藤さんは「緑道をどれだけカッコよく再整備したとしても、使ってくれる人がいなければ意味がない。区としても緑道で何かしたい人を支えていきたい」と話しました。現在、3月に初回のお茶会を開催できるよう調整を進めています。

9.ササハタハツ×自然プロジェクト

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2018年度からササハタハツのセッションに参加しているOfer Bilikさん。今回は笹塚周辺の玉川上水旧水路緑道(緑道)の「自然」に着目したプロジェクトを発表しました。笹塚周辺の緑道は区内で唯一開渠になっていて、草花や木などの植物、カエルやトンボなどの生物が今も生きています。これらを守るため、玉川上水の保全活動を推進している専門家やほかの地域の住民の活動に学びながら、コミュニティを形成し、将来のための計画も立てていきたいと話しました。

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2019年11月には自然マップを作成するワークショップを開催。専門家の方と共に緑道周辺を歩くツアーを行いました。2月21日(金)17時から笹塚図書館にて「玉川上水のストーリーを集めよう」録音セッションを開催予定。今後、「『まち遺産探検隊』とのコラボもできるのでは?」という意見も。現在は立ち入りが禁止されている開渠ですが、実際に立ち入って緑道を流れる小川に触れられるようになればと、Bilikさんは考えています。

10.ASOBOプロジェクト

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最後のプロジェクトは、現役中学生・高校生のチーム。『FIRST LEGO LEAGUE(FLL)』というレゴブロックを使ったロボット競技と社会問題をテーマにしたプレゼンテーションの大会があり、その大会に参加している彼ら。今年度の『FLL』の社会問題のテーマが『CITY SHAPER』であることから、公園に関するプロジェクトを考案。メンバーの1人がササハタハツエリア在住ということもあって、「自分たちのプロジェクトも発表してみたい」と渋谷区にコンタクトを取ったそうです。

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彼らが考えた案は公園にポールのような物を立て、公園にいる人が「16時から笹塚公園で鬼ごっこをします」といった情報をほかの公園に発信できるというもの。別々の公園にいる者同士がつながり、外遊びの機会が増え、新たなコミュニティができるきっかけにもなると考えています。彼らの堂々とした発表に称賛の拍手が湧きました。

日程が確定している各プロジェクト(まとめ)

<ササハタハツ×自然プロジェクト>
2/21(金)17:00~ 玉川上水のストーリーを集めよう(録音セッション) @笹塚図書館

<道路活用検討プロジェクト>
2/29(土)14:00~17:00 道路活用まちあるきin初台 @初台青年館、初台通り、オペラ通り

<まち遺産探検隊プロジェクト>
3/15(日)10:00~12:00 まち遺産探検隊 @笹塚区民会館、十号通り周辺

<インクルーシブ運動場プロジェクト>
3/21(土)10:00~15:00 インクルーシブ運動場 @玉川上水旧水路緑道(代々木緑道)

(お問い合わせ先:渋谷区まちづくり課まちづくり推進係 03-3463-2947)

おわりに
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最後は、すべてのプロジェクトリーダーが再び登壇。感想と決意表明を述べました。多くのリーダーの口から出たのは「それぞれのプロジェクト単独で進行するのではなく、ほかのプロジェクトと連携していきたい」という言葉でした。これらの連携がササハタハツ活性化の基盤となっていくことが感じられました。

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また、まちづくり課小林さんから、2019年度最後のセッションである成果発表会は3月26日(木)14:30~17:30に渋谷スクランブルスクエア内のWeWork渋谷スクランブルスクエアで開催されることも発表。まちづくり課長齋藤勇さんが「ササハタハツから離れた場所になるが、日本最大級のシェアオフィスで各プロジェクトの成果発表を行うことで、より多くの人にササハタハツの取り組みを知ってもらい、さらにメジャーになれば…」と抱負を話しました。

来場者アンケート結果
セッション終了後に実施した来場者アンケートでも様々な意見が上がりました。

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※1 包括的な、包み込むという意味
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